メルペイスマートマネーは、メルカリをよく利用する人が少額のお金を借りたい場合に最適な借入方法です。
大手消費者金融と同様に貸金業法に則って融資業務を行うため、お金を借りるには審査が必要となります。
こちらでは特徴や他社との比較、審査に通るためのポイントについて解説していきます。
この記事でわかること
- メルペイスマートマネーの4つの特徴
- 他社と徹底比較
- 審査に通るための4つのポイント
まずは、特徴について詳しくみていきます。
メルペイスマートマネーには4つの特徴がある
メルペイスマートマネーの特徴は、以下の4つです。
- メルカリの利用実績が審査に影響する
- メルカリでの取引件数や評価に応じて金利が優遇される
- 借入金はメルペイで支払われる
- 職場への在籍確認の電話や郵便物がない
メルペイスマートマネーとは、メルカリのアプリを使ってお金を借りられるサービスのことです。
メルカリの子会社であるメルペイが、2021年8月から個人向けの少額融資サービスとして提供を始めました。
メルペイスマートマネーの審査には、他の金融サービスにはない特徴があるため、その内容を1つずつ解説していきます。
メルカリの利用実績が審査に影響する
最大の特徴は、メルカリの利用実績が審査に影響する点です。
メルカリでの取引内容によって、審査や金利が優遇される可能性があります。
審査に有利となる明確な条件は公表されていませんが、審査に影響を与える可能性が高い項目は以下の4つです。
- 取引件数の多さ
- 迅速な手続き
- 取引完了後の評価
- 自己都合によるキャンセルや取引相手とのトラブル
出品か購入かに関わらず取引件数の多さは、申込者への信頼につながります。
メルカリでの迅速な手続きも、審査で有利に働く要素の1つです。
具体的には、発送や受取評価の手続きを滞りなく行っているかという点が挙げられます。
期日を守れない人は融資の際も返済が遅れる可能性があると判断され、審査に不利となります。
相手の顔が見えない取引だからこそ、こまめな連絡や迅速な手続きは良い受取評価につながるでしょう。
良い評価が多い利用者は安心して取引できる相手とみなされるため、審査に有利です。
逆に自己都合によるキャンセルや取引相手との間にトラブルがある人は、融資取引においてもトラブルが懸念されるため、審査に通りづらくなります。
メルペイスマートマネーにおいて、メルカリの取引実績は金利にも影響を及ぼします。
メルカリでの取引件数や評価に応じて金利が優遇される
メルカリでの取引件数や評価に応じて金利が優遇され、取引件数が多いほど金利が下がる傾向があります。
取引件数は販売だけでなく購入も対象となるため、借入を予定している人はメルカリでの取引件数を増やしておくと良いでしょう。
メルカリの公式サイトでは、金利について以下のように記載されています。
金利 (年利) はお客さまの信用情報やメルカリでの販売実績等を元にご提示しており、お客さまによって異なります。
引用元:メルペイスマートマネーのよくある質問|メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
マイページへのログインにより、借入時に適用される金利の目安が表示されます。
メルペイスマートマネーには、他にも独自の特徴があります。
借入金はメルペイで支払われる
借入金は現金ではなく、メルペイで支払われます。
メルペイの残高に借入額がチャージされ、振込手数料200円が必要となりますが、申請により現金化も可能です。
指定の口座に振り込まれた現金は、ATMやコンビニの提携ATMで出金できます。
かかる日数は指定する口座の金融機関によって異なり、振込までに2〜3営業日かかる場合があるため、時間に余裕を持った利用が必要です。
返済方法は指定の口座からの自動引き落としとなり、売上やポイントも返済にあてられます。
月末の返済期日を過ぎてしまうと延滞金がかかり、延滞した記録も残ってしまうため、支払いは遅れないようにしましょう。
他にも、周囲の人にバレずに借り入れしたい人に恩恵の大きい特徴があります。
職場への在籍確認の電話や郵便物がない
職場への在籍確認の電話や郵便物がなく、手続きがアプリですべて完了するため、家族や職場の人に知られずに借り入れしたい人に利点があります。
アプリやメールにより、契約に関する内容や取引明細の確認が可能です。
銀行の審査では在籍確認の電話が行われるため、職場への電話でバレるのが心配な人もいるでしょう。
大手消費者金融の中には、原則として電話での在籍確認を行っていない業者もありますが、審査の内容により電話がかかってくる可能性もゼロではありません。
いつ届くかわからず、見られる可能性も高い郵便物も家族にバレる一因です。
ローンカードが必要となるローンや手続きがWEBで完結できないローンは、自宅に郵送される恐れがあります。
続いて、他社と特徴を比較していきます。
メルペイスマートマネーの代わりとなるローンは3つある
メルペイスマートマネーの代わりとなるローンは、主に以下の3つが候補です。
- 大手消費者金融のカードローン
- 銀行のカードローン
- スマホローン
メルペイスマートマネーには独自の審査基準や特徴があるため、上記の3つのローンの審査に落ちた人も利用できる可能性があります。
一方でメルカリの利用実績があまりない人には審査を通過するのが難しく、他のローンのほうが利点の多い場合もあります。
メルペイスマートマネーは過去に新規の受付が停止されていた時期もあり、即日の融資は難しいため、特徴を比較した上で自分に合うローン選びが大切です。
ここからは、他社との違いについて解説します。
まずは、大手消費者金融2社のカードローンと比較していきます。
大手消費者金融のカードローンは審査が早い
大手消費者金融のカードローンは審査が早く、即日の融資も可能です。
カードローンは現金が振り込まれるため、振込申請の必要がなく、アプリやコンビニATMを利用して迅速に現金を入手できます。
急ぎで資金が必要な人には、大手消費者金融のカードローンが向いています。
メルペイスマートマネーと大手消費者金融2社のカードローン基本情報は、以下の通りです。
商品名 | メルペイスマートマネー | SMBCモビットのモビットカードローン | アコムのカードローン |
---|---|---|---|
借入限度額 | 20万円 | 800万円 | 800万円 |
利率 | 年3.0〜15.0% | 年3.0〜18.0% | 年3.0〜18.0% |
対象年齢 | 20歳以上70歳以下 | 20歳以上74歳以下 | 18歳以上 |
郵送物なし | 可 | 可 | 可 |
職場への在籍確認の電話 | なし | なし | 原則なし |
借入限度額はメルペイスマートマネーが20万円までに対して、大手消費者金融は800万円までと大きな差があります。
上限金利を比較すると、大手消費者金融に比べて3%低くなっており、メルカリの取引内容によってさらに低い金利の適用が期待できます。
対象年齢についてアコムのカードローンは年齢制限の上限が公表されていませんが、下限は高校生を除き、安定した収入のある18歳以上の人であれば申込が可能です。
SMBCモビットは書類で在籍確認を行うため、職場への在籍確認の電話はかかってきません。
アコムの公式サイトによると原則職場への電話連絡なしとしており、審査の結果により電話が必要な場合も、利用者の同意なしには電話しない旨が記載されています。
SMBCモビットとアコムの両者ともWEBでの手続きの完結が可能なため、郵送物なしで契約できます。
大手消費者金融のカードローンでも、周囲の人にバレづらいよう配慮されているため、誰にも知られずに融資取引が可能です。
メルペイスマートマネーは証書貸付型のため、追加の借入ができず、融資を受ける度に審査が必要となります。
信用情報に記録される融資の回数が増える分、他のローンの審査で不利になる場合があります。
それに対してカードローンは極度貸付型のため、限度額の範囲内であれば何度でも借入が可能です。
金利よりも早さを優先する人や高額の借入を希望する人、今後ローンに申し込む予定のある人は、大手消費者金融のカードローンが有力な候補となります。
続いて、2つの銀行のカードローンと比較していきます。
銀行のカードローンは審査が厳しい
2017年の金融庁の監査を受けて銀行はカードローンの自主規制を強化しているため、審査が厳しい傾向にあります。
銀行のカードローンの自主規制について、以下のように報道されています。
大手銀、カードローン審査厳格化 「過剰融資」懸念に対応 背景に自己破産増
大手銀行がカードローンの自主規制の強化に乗り出している。
引用元:日刊工業新聞 2017.5.5
審査では警視庁のデータベースへの照会が必要となり、審査の結果が出るのは最短で翌日以降となります。
メルペイスマートマネーは審査の際にメルカリでの取引実績が有利に働く場合があるため、銀行に比べて審査が通る可能性が高くなります。
以下は、メルペイスマートマネーと2つの銀行カードローンの基本情報です。
商品名 | メルペイスマートマネー | みずほ銀行のカードローン | 楽天銀行スーパーローン |
---|---|---|---|
借入限度額 | 20万円 | 800万円 | 800万円 |
利率 | 年3.0〜15.0% | 年2.0〜14.0% | 年1.9〜14.5% |
対象年齢 | 20歳以上70歳以下 | 20歳以上65歳以下 | 20歳以上62歳以下 |
郵送物なし | 可 | 不可 | 不可 |
職場への在籍確認の電話 | なし | あり | あり |
楽天銀行は必ずしもすべての会員が優遇を受けられるとは限りませんが、会員ランクに応じて審査が優遇されます。
大手消費者金融と同様に借入限度額に大きな差があり、メルペイスマートマネーは少額の借入を考えている人に向いています。
上記の2つの銀行は借入額によって金利が決まっており、20万円借りた場合の金利はみずほ銀行では年14.0%、楽天銀行では14.5%です。
みずほ銀行で住宅ローンを組んでいる人は金利が0.5%優遇されるため、引き下げ後の金利は13.5%となります。
メルカリの取引実績が多い人は、銀行よりも低い利率での借入が期待できます。
楽天銀行は62歳以下まで申し込めますがパートやアルバイト、専業主婦の人は60歳以下が対象です。
上記の銀行は、契約後にローンカードが郵送され在籍確認の電話もあるため、郵送物や電話で周囲にバレるのが心配な人には不向きな借入先です。
メルカリをよく利用し、少額の借入を考えている人や電話や郵送物なしで契約したい人には、メルペイスマートマネーのほうが向いています。
ここからは、スマホローン2社と比較していきます。
メルペイスマートマネーの他にもスマホのアプリで完結できるローンがある
メルペイスマートマネーの他にも申込から契約、借入まですべてスマホのアプリで完結できるローンはいくつかあります。
こちらでは利用している人が多く利便性の高い、LINEとPayPayのアプリを使ったローンと比較していきます。
普段よく利用しているアプリを使った借入は、新たにアプリをダウンロードする必要がなく、アプリによって恋人や家族に借入がバレにくいところも魅力です。
商品名 | メルペイスマートマネー | LINEポケットマネー | PayPay銀行のカードローン |
---|---|---|---|
借入限度額 | 20万円 | 300万円 | 1,000万円 |
利率 | 年3.0〜15.0% | 年3.0〜18.0% | 年1.59%〜18.0% |
対象年齢 | 20歳以上70歳以下 | 20歳以上65歳以下 | 20歳以上69歳以下 |
郵送物なし | 可 | 可 | 可 |
職場への在籍確認の電話 | なし | あり | あり |
LINEポケットマネーの契約には、LINEスコアの取得とLINE Payでの本人確認が必要となり、借入方法はLINE Payへのチャージか銀行口座への入金のどちらかを選択できます。
借入限度額は300万円ですが、LINE Payへのチャージの上限は100万円です。
2023年4月現在、審査の結果が通知されるまでに1週間以上かかる場合があります。
以下は、公式サイトに記載されている内容です。
Q.LINEポケットマネーを実際に利用するまでどれくらいかかりますか?
現在、ご本人確認のお手続き、およびLINEポケットマネーの審査が非常に混み合っており、審査結果のご連絡まで1週間以上のお時間をいただく場合があります。
引用元:はじめての方へ | LINEポケットマネー
LINEポケットマネーとPayPay銀行のカードローンは極度貸付型ローンのため、限度額の範囲内で何度でも借り入れできます。
PayPay銀行のカードローンは、借入金がPayPayの残高にチャージされ、ATMからの出金も可能です。
2社とも電子マネーにチャージして利用できる点は似ていますが、職場への在籍確認の電話があり、金利も高くなる傾向があります。
メルカリを利用中で金利を抑えて少額の融資を受けたい人や、職場にバレるのが心配な人は、メルペイスマートマネーが有力な候補です。
よく使うアプリで完結できるローンで、限度額の範囲内で複数回の借り入れをしたい人やすぐにATMから出金したい人は、上記の2つのローンを検討しましょう。
ローンの利用には審査が必要となるため、続いて審査に通るためのポイントを解説していきます。
メルペイスマートマネーの審査に通るための4つのポイント
メルペイスマートマネーの審査に通るためのポイントは、以下の4つです。
- 安定した返済能力がある
- これまでのローンに支払の延滞や金融事故がない
- メルカリでの本人確認と引き落とし口座が設定されている
- メルカリの利用時にトラブルがない
審査の明確な基準は公表されておらず、確実に審査に通る方法はありませんが、上記のポイントを満たしている人は審査に有利となります。
前提としてメルカリを利用している人を対象としているため、メルカリのアプリをダウンロードしていない人や取引実績のない人は申し込めません。
メルペイスマートマネーには貸金業法が適用され、総量規制の対象となります。
申込時にすでに他社からの借入がある場合、年収の3分の1を超える借入はできないため、複数の先からの借入がある人は借り換えローンやおまとめローンの利用を検討しましょう。
ここからは、ポイントについて1つずつ解説します。
審査に通るためには安定した返済能力が必要
融資の審査に通るためには、安定した返済能力が必要です。
借入先は申込者の資力を把握する必要があり、返済能力を調査する義務があります。
継続した収入は返済能力の証明となり、融資の審査において最も重視される要素です。
カードローンの中には専業主婦など本人に収入がない場合も利用可能なローンもありますが、メルペイスマートマネーは収入がない人は審査を通過できません。
収入だけでなく勤続年数も審査に影響を与える場合があるため、勤続年数が短い人や転職して間もない人は、審査の通過が難しい傾向にあります。
審査では、申込者の返済能力に加えて信用情報も大きく影響します。
支払いの延滞や金融事故があると審査の通過が難しい
過去のローンでの支払いの延滞や信用情報に金融事故の記録があると、審査の通過が難しくなります。
これまでの融資取引の記録は個人の信用情報に記録されており、審査の際に借入先は申込者の信用情報を照会します。
延滞などで信用情報に傷がつくと、回復するまでに5〜10年ほどかかるため、滞りのない返済が大切です。
過去に延滞のある人は、新たな融資においても延滞する可能性があると判断されてしまう場合があります。
個人でも信用情報機関への照会が可能なため、信用情報に不安のある人は一度照会してみると良いでしょう。
審査に通るためには、メルペイスマートマネー特有の条件もあります。
利用にはメルカリでの本人確認と引き落とし口座の設定が必要
利用には、メルカリでの本人確認と、銀行の引き落とし口座の設定が必要となります。
本人確認が完了するまでに最大で5日間ほどかかるため、事前に済ませておくか期間に余裕を持って手続きしましょう。
本人確認書類として使用できるのは、以下の5つです。
- 運転免許証
- 運転経歴証明書
- マイナンバーカード
- 在留カード
- パスポート
本人確認の方法には、マイナンバーカードのみ使用できるマイナンバーカード読み取り方式と5つのすべての書類が使用できる自撮り方式があります。
ただし、2020年2月以降に発行された新デザインのパスポートは使用できません。
運転免許証と在留カード、マイナンバーカードに記載されている住所と現住所が異なる場合は、納税証明書などの6ヶ月以内に発行された補完書類が必要となります。
銀行の引き落とし口座は、本人名義の口座のみ登録が可能です。
アプリの設定だけでなく、取引状況も審査に影響を与えます。
メルカリの利用にトラブルのない優良な利用者は審査にも有利
メルカリの利用にトラブルのない優良な利用者は、審査にも有利となります。
メルペイスマートマネーの利用を考えている人は、メルカリでの滞りのない取引を心がけ、なるべく取引件数を増やすように心がけましょう。
過度な値引き交渉や相手に不快感を与える言葉遣いは、トラブルにつながる可能性があります。
メルカリの取引だけでなく、過去のメルペイスマートマネーやあと払いの利用状況も審査に影響を与えます。
メルペイのあと払いとは、メルカリの利用額やメルペイが使える店舗またはWEBサービスの利用料金を、翌月にまとめて支払うサービスのことです。
公式サイトにはメルペイスマートマネーを利用できない人の条件として、以下のように記載されています。
以下のいずれかにあてはまるお客さまは、メルペイスマートマネーをご利用いただくことができません。
引用元:メルペイスマートマネーの詳細なご利用条件について|メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
- 20歳未満または71歳以上のお客さま
- メルペイの利用を制限されているお客さま
- メルペイスマートマネーの返済期日を過ぎて返済がお済みになっていないお客さま
- メルペイのあと払いの返済期限を過ぎて返済がお済みになっていないお客さま
- ご利用状況などからメルペイスマートマネーのご利用に適さない可能性があると判断されたお客さま
メルカリに関連するサービスの優良な利用者は、有利な条件で借り入れできる可能性が高まります。
参考オンライン資料
カードローンの審査内容は?審査のポイントと流れを知ろう! | みんなのモビット | カードローン・消費者金融・キャッシングの情報プラットフォーム